ふなばし三番瀬海浜公園・三番瀬環境学習館
野鳥観察の聖地です。
秋はシロチドリやトウネン、ソリハシシギなどの他にも魚をダイナミックに捕獲・運搬することで有名なミサゴも見られるそうです。
園内は小さなお子様が遊べる噴水もあり、野鳥を観察することのできる3階建ての建物もありました。
干潟は遠浅になっており、5月は潮干狩りで大勢の人で賑わうようです。日曜でも駐車場は7割ほど埋まっていましたが、園内が大きく分けて芝生噴水公園エリア・環境学習館・干潟と分かれておりそれぞれに人が散らばるのでそれほど密集した感じはしません。
環境学週館
環境学習館では科学コミュニケーターの方が東京湾で発生する青潮の原理や、ビーチコーミングで集めた生き物の痕跡などについて詳しく教えてくださいました。
干潟
複眼がブオンと突き出した可愛らしいカニを見つけました。図鑑と照らし合わせると、コメツキガニという干潟に住む小さなカニに似ていました。
お子様と科学的な思考を楽しんでみよう
使用文献:チゴガニとコメツキガニの造巣活動による干潟土壌の撹拌作用
コメツキガニは干潟の泥をすくい上げて砂の中の有機物をこしとって食べています。そして丸くてお団子のような食べ残しの砂の塊を残します。コメツキガニの存在により、干潟の土壌粒度(土の粒の大きさ)は粗く(大きく)保たれています。
土壌粒度が粗いと砂に海水が浸透しやすくなるそうです。その他の情報は元文献をご覧ください。
こんなに小さな生き物も干潟の環境と相互に関係しているなんて不思議ですね。
環境と生物のクロストークでは地球環境と人間の間のものが目につきがちですが、小さな生き物も世界に影響を与えたり与えられたりしているのがすごいなと思っています。
思考するための問いかけ
・このカニさんはどんな種類かな?:カニというカテゴリにも様々な種類のカニが存在し、生息地や季節などでその場で観察できるのは条件が合致したごく限られた種類のみであることを認識する。
小学館や学研からフィールドに持っていけるハンドブックが出ています。
・砂浜にある不思議な砂の模様はなんだろう?:シャコやカニ、ツメタガイの卵など生物の痕跡が干潟には多く見られます。小学館や学研から出ているハンドブックをみながらどんな生き物が残したものか考えるのも楽しいですし、歩いて5分の環境学習館でも展示されているのでわかります。運が良ければ三番瀬の生き物のプロである科学コミュニケーターの方に直接伺えるかも!
参考:
湯谷賢太郎,小森瑞樹,浅枝隆, チゴガニとコメツキガニの造巣活動による干潟土壌の撹拌作用,土木学会論文集B1(水工学) Vol69, No.4, 2013
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