野鳥の声が図鑑から再生される!『鳴き声タッチペンセット』
基本情報
名称:日本野鳥の会 『鳴き声タッチペンセット』
販売価格:12,100(税込)
公式HPURL: https://www.birdshop.jp/fs/wildbird/gd2674
みなさんはヒバリのさえずりが好きですか?私はとても好きです。
ピィピィリリリチュリリリ…という複雑で速いリズムを刻みながらさえずる声を聞くと、ああ、春がきたなと実感します。
ただヒバリは小さいので、空高く舞い歌い上げる様は観察することが私にはできたことが一度もありません。ただあの特徴的で聞き入る声だけでその存在を感じていました。
ここ数年、毎年ヒバリのさえずりが春にきこえ、おそらく繁殖地となっている草地があります。久々に先日通ってみると、そこには重機と金属の板が張り巡らされており、大規模な宅地か何かの開発途中のようでした。
その土地は正当な手続きをとられて処置されてるはずですが、春になって毎年のように営巣しようとやってきたヒバリが巣を構えられずに困るだろうなと思うと心が痛みます。
私が住んでいる家も野鳥に限らずかつては小さな生き物のかけがえのない棲家だったでしょうし、人も生き物もうまく共存できる方法はないのかと思いますが、、、
また、短期的で身近な話に戻すと幼児期にある子供もヒバリの鳴き声を今後聞かずに過ごすのかと思い、いろいろと探していました。
そこで見つけたのがこちらです。
日本野鳥の会 『鳴き声タッチペンセット』日本に生息・渡ってくる野鳥250種類の声がさえずり、地鳴きバージョン含め340の鳴き声が電子ペンで付属シールをなぞるだけで再生してくれるのです!
図鑑は付属していないので自分で用意する必要がありますが、1種類の鳥につき3枚同じ声が再生できるシールがあるので、お手持ちの図鑑に好きに貼ることができます。
私は持ち歩き用として『新・山野の鳥―野鳥観察ハンディ図鑑』と『新・水辺の鳥―野鳥観察ハンディ図鑑』に貼ったほか、子供用には福音館書店の『鳥のなき声ずかん』に貼っています。残念ながら『鳥のなき声ずかん』は絶版なので、中古で手に入れました。
良書なので、再販して他のお子様にも広く野鳥の鳴き声を楽しんでほしいです。
幼児教育としては、保育園や幼稚園に通う際に聞こえる鳥の鳴き声や鳥を見つけたときにどんな鳥か調べることです。ぱっとみただけでは同定が難しいことも多いですし、地鳴きを判別するのは容易ではありません。ただ、目の前の鳥、聞こえる鳴き声の持ち主がなんという種類の鳥なのか、と考えることが他者理解につながります。また、図鑑には繁殖様式や渡りの時期(渡り鳥なら)などいろいろ書いてあるので、家に帰って図鑑を開くだけでも周辺知識が増えます。ある物事に対して知識と理解が増えるということは世界に対する解像度が上がるということです。子供には速い段階でなんでもいいので世界への解像度を上げ、自身を取り巻く世の中がいいものだと思ってほしいですよね。
開発されるかつてのヒバリの営巣地のことを思いつつ、子供にはこの鳴き声図鑑とタッチペンで身近にみられる鳥たちの存在を感じてもらえたらと思います。同じようにに聞こえる鳥でも、様々な生態をもち懸命に生きる彼らに対して愛着と尊敬の念を抱くひとつのきっかけになりますように。